セルフメンテナンスの基本は「リズム」にあり〜腸内細菌と同調する生き方で元気になれる?

月のリズムはだいたい28日でひとまわりするため、昔はこのサイクルを一単位にして12ヶ月の暦がつくられてきました。

ただ、月のリズムに合わせるだけでは、季節はどんどんズレていきます。

季節は太陽の運行(地球の公転)によって決まってくるので、月のリズムと太陽のリズムをうまく掛け合わせないと、ヒトの生活リズムにあった暦にはなりません。

これが、いわゆる旧暦(太陽太陰暦)ですね。

明治時代以降、月の単位はそのまま残し、太陽の運行のみをベースにした暦(太陽暦)が採用されるようになりました。

FOOD JOURNEY 第6章 発酵する世界へより

太陽暦もやはりズレが出てくるため、4年に一度、閏年を設けなくてはなりませんが、季節感は合わせられるので、制度に組み込むには便利なんでしょうね。

そのため太陽暦をベースにする国が増えてきたわけですが(イスラム圏は完全な太陰暦なのでラマダンで調整しています)、その分、月のリズムは置き去りになり、僕たちは大事な感覚の一つを見失うようになりました。

科学的によくわかってはいませんが、生理の周期に象徴されるように、月のリズムは太陽のリズムより身体の変化に密接に関わっている印象があります。

まず1日のリズムを意識するのが大事ですが、セルフメンテで感覚が磨かれてきたら、次は新月と満月を繰り返す月のリズムを感じるといいかもしれません。

というより、体が鋭敏になってくると、月のリズムは感じやすくなります。女性では、新月や満月にぴったり生理が来る人もいます。

この他にも、睡眠のリズム、自律神経のリズム、体温のリズム。。。

いろいろなリズムが複合しながら、僕たちの身体に影響を与えています。いや、リズムの複合のなかで生かされていると言っていいかもしれません。

https://digitalpr.jp/r/10399
https://www.tsukurupajama.jp/pajamapedia/sleep/3743

しかも面白いなと思うのは。。。

こうした自然界のリズムというのは、機械のようにカッチリ定められたものではなく、あちこちに微妙なスキマがあって、それをうまく噛み合わせることで全体で一つのリズムが生み出されている感じなんですね。

ヒトは脳が発達することで、本能だけでなく、「考えて生きる」ようになりました。

考えるというと立派な感じがしますが、脳は過剰な「欲」を生み出します。この欲望がリズムを崩す元凶になります。

ヒトの場合、ただ漫然と生きているだけではリズムと同調できません。意識してリズムをつくり、それが身体に染みついて自動化されていく。。。こうした「理解のプロセス」が必要になってきます。

セルフメンテするかどうかでコンディションに差が出てくるのは、そのためです。

理解して認識することで、現象を意味と価値に置き換えるところが、ヒトという生き物の特性であり、素晴らしいところです。

前にも載せたマンガを再掲しましょう。

『ゆるむ! 最強のセルフメンテナンス〜「腸」から始まる食事の教科書』

もう一つ面白いのは腸内細菌と時間・リズムとの関わりです。

腸内細菌は僕たちの細胞と異なり、基本的にエネルギーを生み出すミトコンドリアという器官を持ってはいません。

進化の系譜ではより原始的な「原核生物」の仲間なのですが。。。原核生物って、時計遺伝子を持っていないようなのです。

腸内細菌は時間の支配を受けていない。。。

ピンと来ないかもしれませんが、菌たちは延々と分裂を続けるだけで、成長したり、老いたりすることもなければ、生も死もありません。

「自己」というものがないのと同時に、「時間」もない。。。僕たちから見れば「永遠の存在」なんですね。

FOOD JOURNEY 第6章 発酵する世界へより

難しくなるかもしれませんが、ちょっと面白い話を補足しておきましょう。

菌たちは糖を分解することでエネルギーを生み出し、その力で分裂を繰り返します。

この糖を分解する仕組みは解糖系と呼ばれ、進化した僕たちの細胞にも残されていますが、じつはこれ、「発酵」の仕組みと同じなんです。

解糖系=発酵

そう覚えてもいいかもしれません。

何のことかと思うかもしれませんが、要は細胞の中でもつねに発酵が起きているわけです。

専門的なところは省きますが、ミトコンドリアと解糖系(発酵)、ヒトはこの二つでエネルギーを生み出していると言われており、

このうちの解糖系→発酵の際に生み出される物質の一つが「乳酸」。

乳酸は「疲労物質」と呼ばれていますが、正確には乳酸が疲労を起こすわけではありません。

ただ、解糖系は少量のエネルギーを短時間で産み出す「小さな工場」です。そのため、使いすぎるとすぐに疲労がたまってしまいます。

巨大化したヒトの体を維持するには、多量のエネルギーを産み出すミトコンドリア=「大きな工場」を稼働させる必要があるわけですが。。。

乳酸と聞いてピンと来ませんか?

腸内細菌のなかにも乳酸を分泌する菌(乳酸菌)が共生していて、健康に寄与するため「善玉菌」と呼ばれていますね? 

そう、乳酸菌がエサを食べてエネルギーを生み出す際にも、乳酸が分泌されるわけです。

彼らにとって乳酸は廃棄物のようなものですが、この乳酸によって腸内が弱酸性のpHに変化し、有害な菌の繁殖が抑えられます。そう、菌たちの持っている発酵作用が、腸内では健康を助ける方向に作用してくれているわけです。

発酵は、永遠の生命を支える仕組みそのもの。

そう言いましたが、腸がその生命の原理をうまく取り込むことで、ヒトを含め、老いて死んでいく有限の生き物は日々の健康を維持しているんですね。

FOOD JOURNEY 第6章 発酵する世界へより

話が少し脱線してしまいましたが。。。

ここで、「腸内細菌は時計遺伝子を持っていない」という話を思い出してください。

時計遺伝子を持っていない=永遠の生命

この部分が符合してくるのがわかると思いますが、彼らにしても自然のリズムの影響を受けながら生きています。

どういうことかというと、宿主である僕たちの体内時計に同調して、リズム(時間)に組み込まれている感じなのです。

リズムの変化によって、ある菌が増えたり、ある菌が減ったり。。。

有名なところではこんな調査があります。

アメリカからイスラエルまで8時間を超えるフライトをした2人から、i)飛行1日前、ii)飛行1日後、iii)飛行2週間後の3回にわたり糞便を集めました。

興味深いことに2人とも、飛行1日後の菌叢で、肥満との関連が知られているファーミキューテス門が増えていましたが、飛行2週間後には飛行前のレベルにまで戻っていました。

また、これらの糞便を無菌マウスに定着させると、飛行前、飛行2週間後のマウスに比べて、飛行1日後のマウスでは大幅に体重が増加することがわかりました。

腸内細菌叢にも24時間リズムがある、時差ボケは肥満につながるかも

時差を超える飛行機の旅は、体内時計のリズムを狂わせてしまう、わかりやすい体験の一つ。

この調査からは、「不規則な生活で体内時計のリズムが崩れると、肥満の人の腸内に多い菌が増える傾向にある」ということが見えてきますよね?

発酵食品のような腸内環境にプラスに働く食材を摂るのは、体にとてもいいことです。

それは確かなことですが、でも、いくら発酵食品を摂っていても、体内時計のリズムが無茶苦茶だと(=不規則な生活を送っていると)、思うような効果が得られない。。。そう言い換えてもいいかもしれません。

食べ物も大事ですが、生き方はそれ以上に大事。

生き方の基本はリズムです。

毎日を心地よく生きるには、リズムよく生きること。杓子定規に早寝早起きの生活をすればいいというわけではありませんが、

・食事をする時間が日によってバラバラ、一定していない。

・間食、ダラダラ食いが多く、いつも何か口にしている。

・夕食がいつも遅く、深夜まで起きていることが多い。

こんな感じの生活が当たり前だと、当然、自然のリズムは感じとれず、体のウチとソトを同期させることも難しくなってきます。

ウチとソトを同期させる。。。自己と自然をつなげる。。。そこにリズム、体内時計、時計遺伝子といったものが関与しているわけです。

自然のリズムの中に、腸内細菌のような小さな生き物も存在していること、食べること、息することも関わっていること。これらをすべてふわっと感じとることが、セルフメンテの大事なエッセンスと言えます。

この秘訣については、また機会を改めて何か書いてみたいと思います。


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